2010年03月23日

<消えた年金>第三者委の廃止検討 総務省は行政評価に集中(毎日新聞)

 政府は21日、「消えた年金」の記録訂正の可否を判断する総務省の「年金記録確認第三者委員会」を廃止する方向で検討に入った。第三者委に代わる新組織を厚生労働省に設置する案などが浮上している。「消えた年金」問題が深刻化したため総務省は、他府省の政策執行過程などを点検する行政評価を減らして年金問題の解決に業務を集中してきた。政府としては第三者委を廃止して行政評価機能を回復する一方、新体制で年金問題の早期解決を図る構えだ。

 第三者委は、自公連立時代の安倍晋三政権下で発覚した「消えた年金」問題を解決するため、07年6月に発足した。公平・公正さをアピールするため、年金を所管する厚労省ではなく総務省に設置された。弁護士や税理士などが委員を務め、年金記録の回復の可否を審査する。事務局は中央委は行政評価局、全国各地の地方委は各管区行政評価局などが務め、中央委約50人、地方委で約600人の職員が従事している。

 これまで第三者委に訂正の処理が申し立てられた件数は約14万件。約11万件の判断を終えたが、申立件数はまだ日々増えている。総務省は、定員(中央委で35人)以上の職員を評価局の別部署から充てて対応しており、行政評価が十分にできなくなった。評価対象のテーマは、第三者委設置前は年12本程度だったが、設置後は年6本程度と半減した。

 行政評価については、政府の行政刷新会議が昨年末の「事業仕分け」で、不要な政策や経費の無駄遣いをあぶり出し、結果を予算に反映させるために機能を強化する方針を決定した。総務省も強化策を今月中にまとめる方針だ。第三者委については問題の発覚後に急きょ設置されたこともあり、「審査が厳格すぎる」「解決に時間がかかる」などと指摘する声も上がっていた。

 ただ、厚労省を中心に「政権が代わっても厚労省への国民の目は厳しい。新組織を厚労省内に設けても理解は得にくいのではないか」と第三者委の廃止に慎重な意見も根強い。【石川貴教】

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2010年03月18日

キャンベル次官補来日中止で官房長官「日程調整付かず」 普天間の影響は否定(産経新聞)

 平野博文官房長官は16日午前の記者会見で、米国のキャンベル国務次官補(東アジア・太平洋担当)が17日に予定していた訪日を取りやめたことについて「日程の調整がつかないため、わが国への訪問を中止したということだ」と説明した。

 キャンベル氏は外務省高官らとの間で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設問題や北朝鮮問題について協議する予定だった。平野氏は、普天間問題で進展が見込めないことが来日中止の原因になったとの見方に対し「そういうことではないと思う」と否定した。

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2010年03月16日

携帯サイトに書き込まれた動機に「こんなくだらないことで…」怒る被害者 秋葉原殺傷(産経新聞)

【法廷ライブ 秋葉原殺傷 第5回公判】(8)

 《事件現場で被害者の救助に向かいながら加藤智大(ともひろ)被告(27)に刺されて負傷した元タクシー運転手の△△さんに対する検察側の証人尋問が続いている。加藤被告は、被告席に設置された机上のノートに視線を落としたままだ》

  [フォト] 笑顔で凶器のナイフを購入する加藤被告

 検察官「(刺された後の)被害状況や後遺症について聞きます。病院で意識が戻ったあと、病院でどんな話をしましたか」

 証人「友人たちに『生きていて良かった』と言ってもらったのを覚えています」

 検察官「みなさん、喜んでいましたか」

 証人「はい」

 検察官「痛みについてのエピソードはありますか」

 証人「はい。手術から3日たって目が覚めましたが、そのとき、両腕にあざがありました」

 検察官「なぜあざができたのですか」

 証人「あとで兄に聞いたら、『痛みで暴れるものだから、両腕をベッドに縛って手術した。そのときのあざだろう』と話していました」

 《△△さんの言葉からは、傷の深さが伝わってくる》

 検察官「現在、仕事はしていますか」

 証人「昨年9月いっぱいで退職しました」

 検察官「なぜ、退職されたのですか」

 証人「事件後、労災が認められ生活費の援助を受けていましたが、その後に労災が打ち切られると、暮らしていけなくなったので、仕事を辞め、ハローワークに行くようになりました」

 検察官「痛みはまだありますか」

 証人「腕にしびれが残っています」

 検察官「それで、タクシーの運転が続けられない、と…」

 証人「はい」

 検察官「今は無職ですか」

 証人「はい。こんなご時世で、年齢も年齢ですから…。今は、区からヘルパーの仕事を勧められて学校で資格の勉強をしています」

 《△△さんは50歳をとっくに超えている。検察官と証人のやりとりからは、△△さんの人生を暗転させた事件の残酷さが伝わってくる。加藤被告は相変わらずうつむいたままだ》

 検察官「痛みは残っていますか」

 証人「はい。1日に10回ぐらい痛みを感じます。1回4、5秒ぐらい続きます」

 検察官「具体的には、どんな痛みですか」

 証人「傷は治ったのですが、手術の時に神経を切っているので…。押さえつけられるような痛みです」

 検察官「今回の裁判を傍聴されていますが、痛みで苦労したことはありませんか」

 証人「痛くなって冷や汗が止まらなくなったことがありました」

 検察官「痛みやしびれの治療はしていますか」

 証人「労災が終わった以降は、治療を受けていません。高額治療でもありますし…」

 検察官「昨年9月から治療を受けていないということですね」

 証人「はい」

 《証言台で男性は検察官からの質問に淡々と答えていたが、加藤被告への思いについて聞かれると、やや興奮した口調になる》

 検察官「(加藤)被告についてどんな思いですか」

 証人「これまでと変わりませんが、(亡くなった被害者の)遺族にすれば家族を失った悲しみは大きい。極刑しかないと思います」

 検察官「事件で亡くなった人にはどんな思いですか」

 証人「事件後は現場で献花してご冥福(めいふく)を祈っています。遺族には思いやることしかできません。励ますことはおこがましくて…。何とか乗り越えてほしいです」

 《遺族への細やかな感情を吐露する男性。法廷には男性の声が静かに響き渡った。加藤被告が、友達が離れていったことや、自分が「ぶす」だと言われたことなどを事件の動機として書き込んだ携帯サイトについても、検察官は質問する》

 検察官「事件後、携帯電話のサイトに加藤被告が書き込んだ言葉が明らかになりましたが、ご覧になりましたか」

 証人「はい。こんなくだらないことで、尊い命が奪われてしまったのか、と改めて遺族がかわいそうだと思いました」

 検察官「尋問を終わります」

 《続いて、弁護人が反対尋問を始める》

 弁護人「△△さん(法廷では実名)は、事件が起きた交差点でトラックの運転手の顔を見ましたか」

 証人「見ていません」

 弁護人「△△さんは交差点で倒れた人がトラックとぶつかるところを見ましたか」

 証人「見ていません」

 弁護人「この法廷では、被害者がトラックのタイヤに踏まれたところを見たと証言する人もいましたが、そういう状況は見ていませんか」

 証人「見ていません」

 弁護人「トラックについては、どういう状況を見ましたか」

 証人「私の横を通り過ぎるのを見ました」

 弁護人「(加藤被告に刺される際に)『体がぶつかった』と証言されましたが、どんな衝撃でしたか」

 証人「体がぶつかったような衝撃でした」

 弁護人「(男が)制服を着た人(巡査部長)を刺そうとしたとき、ナイフは見えましたか」

 証人「見えませんでした」

 弁護人「歩行者天国にはどれだけの人がいましたか」

 証人「かなりの人がいました」

 =(9)に続く

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